長時間歩けない(間欠性跛行)
「最近、散歩の途中で足が痛くなって、少し休まないと歩き続けられない」「スーパーでの買い物中に、足がしびれて立ち止まってしまう」といったお悩みはありませんか。こうした、歩き続けると痛みやしびれが出て、休むとまた歩けるようになる状態を、専門用語で間欠性跛行(かんけつせいはこう)と呼びます。芦屋市海洋町に位置するささき整形外科リハビリクリニックでは、こうした歩行のトラブルを抱える患者さんの不安に寄り添い、整形外科専門医としての20年以上の経験を活かした丁寧な診療を行っております。長時間歩けなくなる原因は、背骨の神経の通り道が狭くなる病気や、足の血管が細くなる病気など、実は多岐にわたります。私たちは、患者さん一人ひとりの歩き方や症状の出方を詳しく分析し、正確な原因の特定に努めます。足の違和感を「年齢のせい」と諦める前に、ぜひ私たちのクリニックへご相談ください。
長時間歩けない(間欠性跛行)の原因
しばらく歩くと足が痛くなり、休むと楽になるという不思議な症状がなぜ起こるのでしょうか。この原因は、大きく分けて二つのパターンが考えられます。一つは「神経のトラブル」、もう一つは「血管のトラブル」です。整形外科の分野で特に関わりが深いのは、神経の通り道が圧迫されることによって起こるタイプです。
神経の圧迫によるもの(神経性)
背骨の中には、脳から続く神経が通る「脊柱管」という管があります。加齢や長年の負担によって、この管が狭くなってしまう状態を腰部脊柱管狭窄症と呼びます。歩いている最中は背筋が伸びた姿勢になることが多く、この姿勢がさらに神経の通り道を狭めてしまいます。神経が圧迫されると、足に痛みやしびれ、力が入らないといった症状が現れます。しゃがんだり前かがみの姿勢で休んだりすると、脊柱管が一時的に広がるため、神経の圧迫が緩和されて再び歩けるようになります。これが、神経性の間欠性跛行が起こるメカニズムです。
血流の悪化によるもの(血管性)
足の筋肉に血液を送る動脈が、動脈硬化などの影響で細くなったり詰まったりすることで起こります。これを閉塞性動脈硬化症といいます。安静にしている時は、少ない血液量でも足の筋肉は維持できますが、歩き始めると筋肉はより多くの酸素と栄養を必要とします。しかし、血管が狭くなっていると必要な血液を十分に送ることができず、酸素不足に陥った筋肉が痛みとしてサインを出します。立ち止まって安静にしていれば、血液の需給バランスが戻るため、再び歩くことが可能になります。神経性と異なり、姿勢を変えなくても「ただ休むだけ」で改善するのが特徴です。
骨格や筋肉のバランスの崩れ
加齢に伴う筋力の低下や、膝関節・股関節などの病気によって歩行姿勢が崩れることも、間欠性跛行を悪化させる一因となります。特に膝の痛みをかばって歩いていると、腰への負担が増し、結果として神経を圧迫しやすくなります。ささき整形外科リハビリクリニックでは、全身の関節の状態を把握することで、どこに根本的な原因があるのかを慎重に見極めていきます。
長時間歩けない(間欠性跛行)によって引き起こされる病気
歩けない状態をそのままにしておくと、単に「移動が不便になる」だけではなく、お体全体の健康を損なう連鎖が始まってしまいます。早期に原因を突き止め、適切な対策を講じることが、その後の経過である予後を良くするために非常に重要です。
筋力の低下とロコモティブシンドローム
足が痛いために歩くことを避けるようになると、筋肉は急速に衰えていきます。筋肉が落ちるとさらに歩くのが辛くなり、さらに動かなくなるという「負のループ」に陥ります。この状態が進むと、立つ・歩くといった移動機能が低下するロコモティブシンドローム(運動器症候群)となり、将来的に介護が必要になるリスクが高まります。当院のリハビリテーションでは、このループを断ち切ることを重視しています。
骨粗鬆症の進行と骨折リスク
運動量が減ることは、骨の強さにも影響を与えます。骨は適度な負荷がかかることでその強さを維持しますが、歩かなくなると骨密度が低下し、骨粗鬆症が進行しやすくなります。特に高齢の方の場合、骨がもろくなった状態で転倒すると、大腿骨などの大きな骨を骨折し、そのまま寝たきりになってしまうケースも少なくありません。私たちは、精度の高い骨密度測定器を用いて、骨折を未然に防ぐ予防医療にも力を入れています。
認知機能や精神面への影響
自由に外出できないことは、社会的な孤立を招き、精神的なストレスを増大させます。また、歩行は脳への適度な刺激になりますが、その機会が失われることで、認知機能の低下を早めてしまう可能性も指摘されています。足の痛みを取り除き、再び自分の足で歩けるようになることは、お体全体の若々しさを保つために欠かせない要素なのです。芦屋市の地域社会でいきいきと過ごしていただくためにも、私たちは歩行機能の維持を全力でサポートします。
長時間歩けない(間欠性跛行)の処置や治療法
当院では、患者さんのライフスタイルや症状の程度に合わせて、段階的に治療を進めていきます。手術だけが解決策ではありません。
薬物療法による症状の緩和
神経性の間欠性跛行に対しては、神経の周りの血流を改善するお薬や、神経の痛みやしびれを和らげるお薬を処方します。血管性の場合は、血液をサラサラにする抗血小板薬などを用いて血行を促進します。これらのお薬を適切に組み合わせることで、歩ける距離を延ばしていくことを目指します。副作用についても、患者さんの体質に合わせて慎重に検討しますのでご安心ください。
理学療法士によるリハビリテーション
ささき整形外科リハビリクリニックの大きな強みの一つが、理学療法士による専門的なリハビリテーションです。単に電気を当てるような処置だけでなく、専門のスタッフがマンツーマンで、歩行姿勢の改善や筋力強化、柔軟性の向上を指導します。特に腰部脊柱管狭窄症の方は、腰に負担をかけない歩き方や、脊柱管を広げるストレッチを習得することで、手術をしなくても日常生活の質を大きく改善できる場合があります。
ブロック注射による治療
お薬やリハビリだけでは改善が難しい強い痛みがある場合、神経の近くに抗炎症薬を直接注入する「神経ブロック」を行うことがあります。一時的に痛みを遮断することで、痛みのために固まっていた筋肉がほぐれ、リハビリを効果的に進められるようになるメリットもあります。当院の院長は脊髄脊髄病医の資格も有しており、専門的な技術に基づいた安全な処置を心がけています。
日常生活の指導と装具療法
歩く時の姿勢や靴の選び方、日常生活での動作のアドバイスも重要な治療の一部です。必要に応じて、コルセットや足のアーチを支えるインソール(足底腱膜)などの装具を作成し、歩行時の負担を軽減させます。芦屋市の坂道や階段など、実際の生活環境に合わせた具体的なアドバイスをさせていただきます。
長時間歩けない(間欠性跛行)についてのよくある質問
Q1. 年齢のせいだから治らないと周りに言われましたが、受診しても意味がありますか?
A1. 年齢のせいだと諦める必要は全くありません。加齢変化自体を止めることは難しくても、適切なリハビリや治療によって、症状を落ち着いた状態にする寛解を目指したり、歩ける距離を大幅に延ばしたりすることは十分に可能です。当院では「もう年だから」と諦めている方にこそ、再び歩く喜びを知っていただきたいと考えています。
Q2. 痛みを我慢して歩き続ければ、筋力がついて治りますか?
A2. 強い痛みを我慢して歩き続けることは逆効果になる場合があります。特に神経性の間欠性跛行の場合、無理に歩くことで神経の炎症を強めてしまう恐れがあります。大切なのは「自分に合った適切な負荷」で動くことです。理学療法士が、お体の状態に合わせた最適な運動メニューを提案しますので、無理のない範囲で進めていきましょう。
Q3. 手術が必要になるのはどのような場合ですか?
A3. 足の麻痺が強く出ていたり、排尿や排便に障害(尿漏れや便秘など)が現れたりした場合は、早急な手術が必要になることがあります。また、保存療法を数ヶ月続けても生活に大きな支障がある場合も手術が検討されます。当院では、まず手術を避けるための治療を最大限行い、もし手術が必要と判断した場合には、適切な高度医療機関をご紹介する体制を整えています。
Q4. 血管の病気か神経の病気か、自分で見分ける方法はありますか?
A4. いくつかの特徴はありますが、自己判断は危険です。例えば「自転車ならいくらでも漕げる」という方は神経性の可能性が高い(前かがみの姿勢になるため)のですが、正確な診断には専門医による診察や検査が不可欠です。診察の結果、血管の問題が疑われる場合は、連携する循環器内科などへのご紹介もスムーズに行います。
院長より
最後までお読みいただきありがとうございます。ささき整形外科リハビリクリニック院長の佐々木です。私はこれまで20年以上にわたり、神戸大学附属病院や神戸労災病院などの基幹病院で、膝関節やスポーツ治療、そして脊椎疾患など多くの臨床経験を積んでまいりました。その中で強く感じてきたのは、患者さんが「歩けなくなること」に対して抱く不安の大きさです。散歩ができない、お孫さんと出かけられない、買い物に行けない……。こうした日常の何気ない楽しみが奪われることは、本当にお辛いことだと思います。芦屋市海洋町という素晴らしい環境で、地域の皆さんが「ここに来てよかった」「また歩けるようになった」と笑顔でお帰りいただけるよう、スタッフ一同、真心を込めて診療にあたります。些細な症状でも構いません。足の痛みやしびれを感じたら、まずは一度、お気軽にご相談ください。あなたの「歩き続けたい」という思いを、私たちが全力で支えます。
