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五十肩

五十肩とは、正式名称を「肩関節周囲炎」と呼び、40代から50代以降の方に多く見られる肩の痛みと運動制限を主症状とする疾患です。芦屋市のささき整形外科リハビリクリニックでは、この五十肩に対して、20年以上の臨床経験を持つ整形外科専門医が、超音波診断装置(エコー)を用いた詳細な評価と、理学療法士による質の高いリハビリテーションを組み合わせて治療にあたっています。多くの方が「いつか治るだろう」と放置してしまいがちですが、適切な時期に適切な介入を行わないと、肩の動きが固まったままになる「拘縮」という状態を招く恐れがあります。皆さんの「肩が上がらない」「夜も眠れないほどの痛み」という切実な悩みに寄り添い、再びスムーズに身体を動かせる喜びを取り戻すお手伝いをいたします。

五十肩の症状について

五十肩の症状は、時期によって大きく変化するのが特徴ですが、共通して見られるのは肩を動かした時の鋭い痛みと可動域の制限です。初期の頃は、ふとした瞬間に肩に電気が走るような激痛を感じることが多く、次第に肩を動かせる範囲が狭くなっていきます。

日常生活においては、以下のような動作で不便を感じることが多くなります。

  • 背中のファスナーを上げる、またはエプロンの紐を結ぶ動作(結帯動作)
  • 髪を洗う、または整髪をする動作(結髪動作)
  • 洗濯物を高いところに干す動作
  • つり革をつかむ、または車の後部座席の荷物を取る動作

特に患者さんを苦しめるのが夜間痛です。寝返りを打った際や、寝ている時に肩が冷えたり圧迫されたりすることで激しい痛みが生じ、十分な睡眠が取れなくなることも少なくありません。痛みが強い時期を過ぎると、今度は「肩が固まった感じ」が強くなり、無理に動かそうとしても反対の手で支えないと腕が上がらない状態になります。

五十肩の原因について

五十肩の直接的な原因は、肩関節を包んでいる「関節包」という袋状の組織に炎症が起きることです。加齢に伴って肩関節周囲の組織である筋肉や腱、滑液包(関節の動きを滑らかにする袋)に変性が生じ、血行が悪くなることで炎症が引き起こされやすくなると考えられています。

しかし、なぜ特定のタイミングで炎症が起きるのかという明確な理由は完全には解明されていません。臨床現場でよく見られるリスク因子(病気になる可能性を高める要素)としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 糖尿病や甲状腺疾患などの内分泌系の持病
  • 運動不足による肩甲骨周囲の柔軟性の低下
  • 長時間のデスクワークによる姿勢の悪さ(猫背など)
  • 過去の軽微なケガや使いすぎ

肩の関節は人間の中で最も動く範囲が広い関節であり、非常に複雑な構造をしています。そのため、一度炎症が起きると周囲の組織が癒着(本来離れている組織がくっついてしまうこと)を起こしやすく、それが強い痛みと「肩の固まり」につながるのです。

五十肩の病気の種類について

五十肩は一つの病名として扱われますが、その経過には明確な3つのステージが存在します。それぞれの時期に合わせて適切な治療を行うことが、早期回復への近道となります。

炎症期(フリージング期)

発症から数週間から数ヶ月続く、最も痛みが強い時期です。何もしなくてもズキズキ痛む「安静時痛」や、夜寝ている時の「夜間痛」が顕著です。この時期に無理をして動かしすぎると、かえって炎症を悪化させてしまうため、安静と消炎が優先されます。

拘縮期(フローズン期)

激しい痛みは落ち着いてきますが、肩が硬くなって動きが悪くなる時期です。関節包が厚くなり、癒着が進むことで、どの方向に動かそうとしても制限がかかります。この時期には、痛みが出ない範囲で少しずつ動かしていくリハビリテーションが重要になります。

回復期(ソーイング期)

肩の硬さが徐々に取れてきて、可動域が広がっていく時期です。痛みもほとんどなくなり、日常生活での不便さが解消されていきます。この時期にしっかりと適切な運動療法を継続することで、発症前のようなスムーズな動きを取り戻し、再発を予防することができます。

五十肩の治療法について

当院では、整形外科専門医の視点から、患者さんの病期に合わせて多角的な治療アプローチを行います。

1. 保存的療法

まずは痛みを取り除くための内服薬や外用薬の処方を行います。痛みが非常に強い場合には、関節内にヒアルロン酸やステロイド剤の注射を行い、炎症を鎮めます。また、エコーを使って神経の周りに薬液を注入するハイドロリリース(筋膜リリースの一種)を行い、癒着を剥がして痛みを緩和させる手法も取り入れています。

2. 理学療法士によるリハビリテーション

五十肩治療の主役はリハビリテーションです。当院では経験豊富な理学療法士が、硬くなった関節周囲の筋肉をほぐし、肩甲骨の動きを正常化させるための運動指導を行います。無理なストレッチは逆効果になることもあるため、専門家の指導のもとで段階的に可動域を広げていくことが大切です。

3. サイレントマニピュレーション(非観血的関節受動術)

拘縮が強く、日常生活に支障が出ている場合には、局所麻酔下で肩の癒着を剥がす処置を検討することもあります。これにより、長期間固まっていた肩の動きを短期間で大幅に改善できる可能性があります。

五十肩についてのよくある質問

Q1. 自然に治ると聞きましたが、放っておいても大丈夫ですか?

A1. 確かに時間はかかりますが、自然に痛みが引くこともあります。しかし、適切な治療を受けずに放置すると、痛みはなくなっても肩が上がらないまま固まってしまう「凍結肩」という状態になり、後遺症が残ることがあります。早めの受診をお勧めします。

Q2. 痛いときは温めたほうがいいですか、冷やしたほうがいいですか?

A2. ズキズキとした激しい痛みがある急性期(炎症期)には、冷やすことで炎症を抑えられる場合があります。一方で、痛みが落ち着いて肩が固まってきた時期には、入浴などで温めて血行を良くし、組織を柔軟にすることが効果的です。

Q3. 五十肩だと思っていたら別の病気だったということもありますか?

A3. はい、あります。例えば「腱板断裂」という肩のインナーマッスルの断裂や、「石灰沈着性腱板炎」といった別の疾患でも似た症状が出ます。これらは治療法が異なるため、エコーやレントゲンによる正確な診断が必要です。

Q4. 運動はいつから始めても良いでしょうか?

A4. 激しい痛みがある時期に無理な運動をするのは逆効果です。痛みが「ズキズキ」から「重だるい」感じに変わってきたら、医師や理学療法士の指導のもとで、少しずつ動かし始めるのが理想的です。

院長より

肩の痛みは、食事や着替え、睡眠といった当たり前の日常を驚くほど困難にします。「たかが五十肩」と思わず、その背景にある痛みの原因をしっかりと見極めることが大切です。

私たちは、五十肩の治療に強いこだわりを持っています。特に、リハビリテーションによる機能回復は、単に痛みを抑えるだけでなく、再発しない身体作りにおいて極めて重要です。

「肩が痛くて夜も眠れない」「どこに行っても良くならない」と悩まれている方は、ぜひ一度ご相談ください。整形外科専門医として、そしてリハビリのプロフェッショナルとして、皆さんが再び笑顔で腕を上げられる日まで、私たちが伴走いたします。芦屋の街の皆さんが、いつまでも元気に動ける身体を維持できるよう、スタッフ一同真心込めて診療にあたります。

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